新卒として入社するみなさん
おはよう。
ようこそSHIFTへ。
今日、4月1日が、
新しい人生の幕開けですね。
僕が新卒のときに、思っていたことを少し。
みなさんも知っているように、僕は、大学生時代はオートバイに明け暮れて、7台も所有していたので、あまり勉強もせずに遊んでいました。
将来は起業するとか、かっこいいことばかりを言っていたのに、実は単に学生という自由な時間を持て余していただけでした。
そして案の定、新卒の採用試験には全て落ちて、大学院受験。当然、勉強なんてしてこなかったので、不合格。
お先真っ暗になりました。
自分のために一生懸命仕送りをしてくれた両親に申し訳ない。
大学まで出させてくれて就職もできないなんて、本当に申し訳ないと思っていました。
そしてこれ以上、お金を払ってもらうのは嫌だと思い、一旦卒業して、フリーターになってから大学院を受験して、社会復帰をしようと思いました。
本当は「一刻も早く社会に出てお金を稼ぎたい」って思っていたのですが、大嫌いな勉強を続けて、我慢をせざるを得ない状況になりました。
同級生は当時、ピカピカの会社に入り、僕はフリーター。なんだか情けなくて、全ての友人の電話番号を削除した記憶があります。
自分としては「最下層まで落ちたな」と思ったので、社会復帰のために、大学院を受験しました。
当時の僕は今からすると想像もできないほどのへこみようで、覇気も全くなかったと思います。ただ、ひたすら1日16時間くらい、勉強をしていました。大嫌いな勉強を。それが就活で、内定を得られず、社会不適合者だと烙印を押された僕の、唯一の社会へ戻るためのパスポートだと思っていたから。
そして、晴れて大学院に合格し、なんとか社会復帰をすることができたのです。
大学院の受験は毎年夏くらいにあり、それが終わって次の年の春に入学するまでは、半年も時間がありました。
とにかくお金が無かったので、そこから京都駅の目の前のカラオケ屋で、バイトを始めました。もう失うものなんて何も無いと思っていたので、フリーターとしてカラオケ屋さんで、社会との関わりが持てたことの喜びを感じながら、一生懸命働きました。誰にも頼まれていないのに、ドリンクを運ぶときはいつも走って、人の2倍は働いていたと思います。体重も一気に3kgくらい痩せて、バイトを始めて1ヵ月で「徳島で新しく出店するので店長にならないか」と言われました。
こんな僕でも、拾ってくれるんだって、正直嬉しかったです。人生で認められた、数少ないひとときです。
でも、せっかく頑張って受験した大学院もあるので断り、その後半年間、一生懸命働きました。
そして大学院では、自分の100倍も頭の良い人たちと一緒に研究をしなくてはいけない苦悩に苛まれ、毎日、自殺したいなと思いながら、学校に通っていました。アカデミックな研究をするよりは、人間味のある社会で早く、価値貢献したいと思いながら。
今まで、大学院まで行かせてくれた両親、そして小学校・中学校の学費が無料で、高校もほとんど学費がかからない公立があって、その教育費を出してくれた日本という国に貢献したいと。
企業に入社するということは、その企業を通して社会貢献(人間社会に対する価値貢献)を行い、その見返りとして給料を貰うという、人間味溢れる活動に携われるということです。
学生のころはどうしても、自分が社会のお荷物だという意識が強く、当事者では無いような寂しさを、いつも感じていました。好きなものが欲しくても、親からお金を貰わないと買えない。そのため、親の価値観でしか、お金を使うことができない。
自分でお金を稼ぐようになると、自分が好きな物は勝手に買っても良いですし、自分が好きなように自由に生きることができる。自由を手に入れたという喜びがあります。
ただし、自由という羽を手に入れた反面、お金を使い過ぎると借金で首が回らなくなったり、友人に迷惑を掛けたり、将来結婚しようと思っている彼女との結婚も遠のいたり、実は、足かせもあったりします。
つまり責任が生じるんです。
学生まではお金が関わらない世界でつき合う人が多いので、利害関係が発生しないことも多いのですが、社会に出るとお金という媒体を通して、利害関係が発生して来ることも多いです。
全ては自己責任。
でも、僕にとっては、社会に貢献しながらお金まで貰えて、さらに自由にそのお金を使えるこの世界が、やっと現実世界に加入できたようで、とても嬉しかった。
同時に、そのぶん絶対に社会貢献しないといけないとも思った。
そんなの面接のときの志望動機でも言っているし、学生時代はたくさん時間があっていっぱい考えたから、丹下さんに言われなくても分かっているって、思いますよね。
でも、多くの社会人は、新卒のときのフレッシュな気持ちを忘れて、社会が悪いとか、景気が悪いとか政治が悪いとか、なんなら上司が悪いとか、会社がチャンスをくれないとか、認めてもらえないとか、愚痴を言いはじめます。社会に出たときは、あんなにキラキラした想いを持って入社するのに。
僕は、今年で39歳になります。
大学を卒業して、
もう15年も経とうとしています。
でも、今もあのころのフレッシュだった気持ちと全く変わっていないし、新卒で入社してサラリーマンとして働いていたときも、自分が起業するための修行だと思っていたから、自分の社会人としてのトラックレコードを創るために、大胆に提案して、個人でできないお金を使って、大きな事業を立ち上げて、良い意味で、会社を利用してやろうと思っていました。
そうして、今の自分があるのだと思います。
だから、みんなにはぜひSHIFTを利用してもらいたい。会社は、人生を楽しむための、単なる箱だから。
「楽しくなきゃ人生じゃない。
会社は人生を楽しむための手段。」
って思ってもらいたい。
でも、不正に会社を利用する人がいると、みんなが不幸になってしまうから、SHIFTは不正をしない、素直で真面目な人だけを採用しようと決めました。
「素直で真面目」という言葉に、多くの人がお坊ちゃん的とか言われたことをそのままやるとか、そんな想像をしてしまうかもしれません。
以前、学生からの質問で、「丹下さんは、どこが素直で真面目なんですか?」と聞かれたことがあります。
そのとき僕は、「素直で真面目というのは、自分の目標に向かってどん欲で素直に、そして真面目に達成しようとしていることです。」と答えました。
自分の目標(夢)を持ってもらいたい。
会社は、その夢を叶えるための、
単なる修行をする場であると思っています。
そうすれば、自分の夢に一直線に向かって、
キラキラ輝いた人生が送れる。
自分の夢に向かって、
素直で真面目に生きて欲しい。
あなたを育てたのは、
あなたのことを
一番愛して育ててくれた両親と、
そして、教育をほぼ無料で提供してくれた
日本という国なのだから。
今日、感じたことを一生忘れないで、
いきいきと活躍してくださいね。
あなたの夢を応援したい、1人のポエットより
2013.04.01 Masaru Tange(丹下 大)
※「大の視点」とは、SHIFTの代表取締役社長である丹下 大が当時SHIFTメンバーに向けて送ったメールを一部社外公開向けに再編集したものです