What’s ヒンシツ大学?~誕生秘話と成し遂げたい夢とは~

  • facebook
  • X
  • hatena bookmark

こんにちは、広報室の沓掛です。
優れたテストスキルやマネジメントスキルを身に付けられるSHIFTの教育サービス「ヒンシツ大学」を、みなさんご存知でしょうか?みなさんに「ヒンシツ大学」を知っていただくために、ヒンシツ大学の室長である佐相 真也さんにインタビューを行いました。「ヒンシツ大学」の誕生秘話や夢など、興味深い話がいっぱいです!ぜひ、ご覧ください。
 
 
 
開講して7年。年間1,500人が受講する講座に
 
 
―まずは、ヒンシツ大学はどのように誕生したのか教えてください。

佐相さん:まず私は2015年6月にSHIFTへ入社し、2016年9月にヒンシツ大学に配属となりました。そのため、当時のことはヒンシツ大学立ち上げ時から講師として活躍していた方に話を伺っています。「SHIFTの考え方を『教育』として世の中に広めたら面白いんじゃないか」という話から、社長の丹下さんをはじめ、役員陣が中心となって企画され、ヒンシツ大学は生まれました。
講座を初めて実施したのは、2012年8月。1年かけて徐々に講座を増やしていったんですよ。当時は講座中に、リラックスタイムがあってみんなでコーヒーを飲んだり、受講した方に卒業証書としてマイスターカードを渡したり。そんなSHIFTらしさは、最初からありましたね。

 
 
―2012年以来、ずっと開講し続けてきたんですか?

佐相さん:はい。ずっと続いています。ヒンシツ大学の受講者って、SHIFTのお客様が多いんですね。会社が成長するのに応じて、ヒンシツ大学の受講者も着実に増えていきました。1社向けの企業研修が多いんですが、協力会社さんが窓口となってくれ、公開講座も成長してきて、いまでは、年間1,500人の方に講座を受けてもらえるほどに成長しています。
 
 
―受講者の方からの評判はどうですか?

佐相さん:世の中に、ヒンシツ大学以外に体系立ったソフトウェアの品質保証・テストの講座ってあまりないんですよ。だから受講者は、今までちゃんとそうした講義を受けたことがないっていう人がほとんどで。配属後にいきなりテストをやることになって、先輩の姿を見ながらなんとかやってきたけど、なんとなくしかわからないままだから、品質管理のスキルを教えてほしいと。そんな感じで、ヒンシツ大学を受講してくれるんです。講座は、大きくわけてテスト設計やテスト自動化のような技術系と、テスト計画や不具合分析のような管理系の2種類にわかれているのですが、特に、管理系の講座が重宝がられますね。
 
 
―管理系の講座が重宝されるのは、なぜでしょうか?

佐相さん:テストケースの良し悪しが判断できなかったり、管理すべき人たちに知識がなかったりして、「もういいや!」ってベンダーに丸投げしているという現状があるんですね。それに対して、企業の上層部の人たちが危機感をもっているんです。そこでヒンシツ大学が、テストのマネジメント手法とか品質に対するレビューができるように講義するわけです。だから、これからリーダーになっていくような若い人が受講者の方には多いですね。管理者やチェックする側になる前に、テストや品質管理について身に付けようとする人たちです。品質保証やテストだけで16講座あるというところはないですし、そのあたりが重宝がられている理由だと感じます。


 
 
―受講者の方により満足いただけるよう、今まで取り組んできたことがあったら教えてください。

佐相さん:これは管理系だけではなくその他の講座についても言えることなのですが、SHIFT社内の現場の要望をヒアリングしてから、まずは新入社員研修で講座内容を試して、よければヒンシツ大学の講座に反映するという形で、定期的に見直しをしてきました。今後はさらに発展させて、SHIFTの現場で活躍する人たちの知見を直接、講座に反映する仕組みをつくっていく予定です。
 
 
―現場の声を受けて、新しくできた講座ってあるんですか?

佐相さん:最近では、「うちの新人研修は開発・言語がメインで、テストや品質保証の講座がないんだけど、SHIFTさんならできる?」とお客様に相談されて、IT未経験者でも楽しく、かつ本当に実践で使える講座を開発したことがあります。実際、新人の初めての配属って、一番簡単と思われているテストが非常に多いんですね。それなら新人のうちに正しい品質保証の考え方を身に付けるべきですよね。
実は、ヒンシツ大学、SHIFT、お客様(受講者)……この三者はWin-Win-Winの関係なんですよね。ヒンシツ大学はSHIFTから現場の声や最新の情報をもらうことで、お客様(受講者)に品質を向上するための考え方を提供する。お客様(受講者)は会社に考え方をもって帰ることで、SHIFTからのテスト結果や仕様書などのレビューができるようになる。結果として、ヒンシツ大学を通じて、SHIFTの介在価値を理解してもらえて、さらにファンになってもらえるようになるんです。

 
 
―今は、どんな講座が人気なんですか?

佐相さん:圧倒的に「テスト設計」の講座が人気ですね。とにかく、テスト技法を学んで品質をよくしたいというお客様がとても多いんです。また「テスト自動化」も若手の技術者に人気がありますね。テスト自動化の講座自体があまり存在しないので、そのあたりも人気の要因になっているのかもしれませんね。多いときでは、同時に25名ほどの方が受講されるんですよ。
 
 
―今よりも、もっとたくさんの人に受けてもらいたいオススメの講座ってありますか?

佐相さん:「テスト計画」とか「テストプロセス改善」とか、管理系の講座ですかね。SHIFTではテストを行う際にはしっかりとテスト計画が立てられ、テストプロセスが定められていて、それに基づいて設計・実行するという流れがあるんですが、実はほとんどの企業ではこのような流れで進められていないんです。なので、受講者の方にしっかりとそうした品質保証やテストに関する知識を身に付けていただくことで、間接的にではありますがお客様の開発プロジェクトの品質向上に、貢献できたらと思っています。


 
 
 
品質保証のプロを育てる「本当の学校」を創っていきたい
 
 
―今後、力を入れていこうと思っていることはありますか?

佐相さん:最近、エンタープライズ領域のお客様からお問い合わせをいただくことが増えているので、その方たちに向けた講座を充実させていきたいなと思っています。あとは、受講者の方にアンケートを取っているので、それを活かしてマーケティングにも力を入れていく予定です。
 
 
―将来的にヒンシツ大学でやってみたいことはありますか?

佐相さん:ヒンシツ大学の特別講座として、社内から講師を投票や募集する形にしていきたいなと思っています。いわゆる、スター従業員による特別講座ですね。一年に数回、講座を実施してもらって、講師をやったことがよい経験やステータスになったらいいなと考えています。
あとはホームページで、CAT検定のような、適性診断が気軽に受けられて、おすすめコースを提案できるようにしたり、受講者の能力やスキルを可視化できるようにしたりしていきたいなと。「あなたのテスト設計の読解力は○○です」と能力やスキルが可視化できると、どこをどう直せばいいかわかりやすいですし、モチベーションにも繋がるのではと感じています。

 
 
―ヒンシツ大学としての1つのゴールや、夢のようなものはありますか?

佐相さん:品質保証やテストといった領域が、世の中に認知されることも僕たちの大事なミッションの一つだと強く感じていて、今は専門学校や高校と産学連携を進めていますが、品質保証のプロを育てる専門学校みたいなものをいつか実現したいなと。そこで学んだ生徒がSHIFTに入社して活躍していくのが理想です。でもSHIFTに入らなくても、どこかのIT企業で活躍し、品質保証の大切さを覚えていてくれて、いつかSHIFTに転職してくれればそれも嬉しいですし。品質保証の大切さを世の中に広めていくような好循環を生むことができたらなって思いますね。
「無駄をなくしたスマートな社会」を実現することや、品質保証エンジニアというキャリアをもっともっと世の中に認知してもらうということが、SHIFTの掲げるビジョンでもあるじゃないですか。SHIFTという企業のなかで、ヒンシツ大学はその入口となってIT業界で働くことになる人たちに、SHIFTの想いや考え方を伝えていくような存在になっていきたいと思います!


 
 
―インタビュー、ありがとうございました!

この記事をかいた人はこちら