2021年8月10日に開催された、SHIFT恒例の「89(バグ)祭 2021」。「SHIFTがつなげる、もっと身近なDX」をキャッチコピーに、さまざまなお客様、従業員が登壇し、20以上のコンテンツがオンラインで配信されました。
そのトリを飾ったコンテンツが、この「密談」。AWSに関して国内トップクラスの技術力を誇るクラスメソッドの代表取締役社長 横田聡さんをゲストに迎え、丹下が深く迫りました。「89祭 2021」の参加者しか観ることのできなかった特別な密談をまとめましたので、ぜひご覧ください。
「密談」のまとめはこちら!
丹下から最初の質問:横田さんの経歴は?
- 丹下が「尊敬する経営者」として横田さんを紹介し、「89祭 2021」のフィナーレを飾る密談がスタート
- まずは横田さんが自己紹介
-
2004年、26歳の時にクラスメソッドを設立して今期で18期目
- 今期は売上が300億円、経常利益31億円(去年は売上が216億円、経常利益17億円)
- その成長に「ヤバいですね」と驚く丹下
丹下からの質問:BtoBの企業でここまで伸びる企業はほかにないのでは?
- 「システムインテグレーションやSaaSのサービスで売上をつくっている企業ではないんです」と切り出す横田さん
- 横田さん曰く、クラスメソッドは「技術販社」
- 海外のいい技術を仕入れて、日本のお客様に紹介し、そのまま販売サポートをしている
- 「商社的な感じ」と横田さんは説明
丹下からの質問:クラスメソッドのようなビジネスモデルはこれまであったのか?
- 横田さんは似たビジネスモデルについて「いろいろありました」と回答
- そして、クラスメソッドの特徴を解説
<<一般的な企業の場合>>
- エンタープライズのソフトウェアはトップセールスでひたすら高いものを売る
- ワンセット何億円、何十億円で3~5年契約というのが一般的
- 出入りしているSIerや商社の方に紹介してもらって、役員にプレゼンをし、導入するモデルがほとんど
<<クラスメソッドの場合>>
- クラスメソッドはテクノロジードリブン
- 海外のプロダクトを輸入するよりも、技術的なノウハウを日本のお客様に草の根活動的に紹介してきた
- 技術をひたすら使いこなして、ノウハウをネット上に公開
- それを見てくれる人がいる
- たとえば、日本を代表する自動車会社や金融機関の担当者
- その人たちが問い合わせの電話をしてくれて、発注を受けるモデル
丹下からの質問:ブログから受注することは当初より狙っていたことなのか?
- 「ブログから受注につなげる方法は理にかなっている」と感心しきりの丹下
- そして丹下から横田さんに上記の質問
- 「世の中の経営者のほとんどがそうかもしれない」と横田さんが前置き
- そして「狙ってやっていないんですよね」と発言
- 何もなかったから、そうせざるをえなかったとのこと
バドミントンのコーチが仕事の原点
丹下から質問:大学に在学中、どんな職業を経験したのか?
- 一度、横田さんの経歴について話を戻すことに
- 横田さんは起業する前、さまざまな職業を経験している
- そこで丹下から学生時代について質問が
<<高校卒業後はバドミントンのコーチ>>
- まず高校を卒業してからの経歴を横田さんが紹介
- 横田さんは学生時代10年以上バドミントンをやってきた
- 高校卒業後、母校からコーチの誘いがあり、部活のコーチをスタート
- 大学でもバドミントン部に所属し、そこで学んだことを高校生にも教えていた
- 高校の部活にはうまい人もいればうまくない人も在籍
- 能力的にデコボコしているのを1つのチームにまとめることを経験
- そこで人を育成する面白さに気づいた
- 「これが仕事の原点です」と横田さん
<<大学時代、夢中になった接客のバイト①>>
- 大学3年生のときITの仕事に就きたかったという横田さん
- しかし、秀でた技術力があるわけではないため、技術で世の中を渡り歩くよりも、人を育成したり、人と話す方が自分を活かせると思った
- そこで、セールスプロモーションの会社でバイトし、家電量販店で接客を開始
- 「これが、いい原体験になった」と横田さんは回想
- さまざまな家電量販店で、さまざまな製品を販売
- お客様にヒアリングをし、製品のプレゼンを行って、競合との比較をし、クロージングまでを毎週行っていた
- そのなかで「商売ってめちゃくちゃ楽しいな」と横田さんは実感
<<大学時代、夢中になった接客のバイト②>>
- 接客の方法も自分自身で習得したという横田さん
- 当時、横田さんはパソコンも販売
- それを聞き「パソコンに詳しくない年配の人には、どんな接客をしていたんですか?」と丹下が質問
- 製品に詳しくない人は「(接客をしてくれた)人」で買うと横田さんは返答
- 接客は30分、1時間する場合も
- パソコンをなぜ使うのかヒアリングするところからはじめる
- 用途に見合わないスペックを求める人も多数
- お客様の先入観をほぐして「本当にほしいものは何なのか」を聞き出して販売していた
- そして、横田さんは販売で全国トップクラスの好成績を残し、2年目から育成係に
- このとき活きたのが、バドミントンのコーチをしていたときの人材育成経験
丹下から質問:人にものを教えるときのポイントは?
- 丹下は人に教えるのが苦手
- そんな丹下が横田さんに上記の質問
- 「人はそれぞれ背景が違うんですね」と横田さん
- 接客のバイトをしていたときも、理系の人も文系の人も、さまざまな年代の人がいた
- その人の理解に合わせて、教育の進み具合を調整するのが教えるときのポイント
- 当時、人の育成をするだけで終わりじゃなかった
- 育成した後、店舗に送り込み、スーパーバイザーとして各店舗を巡回
- チェックをして、ダメなバイトがいたらやる気を出させて改善していた
- 「すごい楽しかったです」と当時を思い出しながら横田さんはニッコリ
丹下から質問:大学卒業後はどうしたのか?
- 横田さんは、大学院に進学
- 接客のバイトをやめてしまったが、大学院に通いながら先輩のやっているベンチャー企業に在籍することに
- その企業は、インターネット上でプロバイダー契約をしたり、電話回線、SNSのサービスなどを販売
- バイトにも関わらず、新規事業を担当
- 東京中の会社に電話営業もした
- しかし、アポイントがとれても、受注できない日々を経験
<<大学院在籍時に講師デビュー>>
- 新規事業に、横田さんがもつ人材育成や販売接客のノウハウを活かすことにした
- さらに横田さんはプログラミングをやっていて、Javaのノウハウも保有
- それらが企業ニーズと合った
- 当時はCOBOLエンジニアをJavaエンジニアにマイグレーションしようとしていたとき
- まさにJavaエンジニアを育成できる人材に高いニーズがあった
- 横田さんは東京中にあるITスクールや企業に電話をし、企業研修専門の会社から依頼が
- そして、大学院2年生のときに講師デビュー
- さらに大学院を卒業して1週間後には新人研修デビューも経験
丹下から質問:フリーランスの講師をしていたとき、不安はなかったのか?
- フリーの研修講師もしていたことがある横田さん
- そんな横田さんの返答は「なかったですね」
- そして、丹下との共通点について言及
- 横田さんはご両親が、丹下のお父さんが公務員
- 横田さんのご両親は警察官
- 「学校は出すが、悪いことで新聞に載らなければ何をやってもいい」という教えのもと、横田さんは育った
- そのため、横田さんはご両親とは違う方向の職業へ
<<月200万円も売り上げていたフリーランスの講師時代>>
- 横田さんは、講師をしていたとき、月200万円も売り上げていた
- しかし、バイト先では給料が20万円
- そこでベンチャー企業を退社し、個人事業主として研修講師として活動を開始
- 25歳ぐらいの時の月収が200万円ほど
- そのお金にほとんど手をつけず、1年後、クラスメソッドを創業する資金にした
出会いに恵まれながらも、苦労がいくつもあった10年
丹下から質問:創業当時はどのような感じだったのか?
- 横田さんは「クラスメソッドは100%自己資本、300万円でつくりました」
- 当時はお金がまだないが、友達3人を正社員で雇用
- 「会社をつくって3ヶ月ぐらいで給料が払えなくなりそうでした」と横田さんは苦笑い
丹下から質問:クラスメソッドをつくって、どんな日々だったのか?
- 横田さんのクスメソッド設立以降の歴史を2人で振り返ることに
- 「基本的には鳴かず飛ばずの10年間でした」と横田さん
- 最初に雇用した友達3人は現在も在籍
- 3人は、デザイナーとエンジニア、インフラ担当
- 「すごいですね」と丹下もビックリ
丹下から質問:創業したころから在籍する3人がやめなかったポイントは?
- 横田さんは「最初に入ったからといって、無理に役員にしなかったのが大きいですね」
- 最初からいるメンバーが、みんな役員の仕事をしたいわけでも、適正があるわけでもない
- 長期的にみて最初のメンバーを役員にするべきかは別問題
- その3人には、最初から株を付与することはせずに(のちに還元)、働きに対して給料を払っていた
- この話を丹下が聞き、「この方法は本で学んだんですか?」と追加質問
- 「本を見たが、まわりを見て学びました」というのが横田さんの答え
丹下から質問:300万円で設立した会社で、150万円のサーバーライセンスを購入したのはなぜですか?
- クラスメソッドでは設立して間もないころ、150万円でサーバーライセンスを購入
- この話から丹下がその理由を質問
- 「ノリと勢いで楽しそうだったので」と横田さん
- そう話しつつも、「その製品でしか実現できない機能があった」と言及
- いまのようにサブスクのSaaSモデルがなく、パッケージ製品だったため、購入するしかなかった
- 商社の営業担当者がマンションを尋ねてきてこの製品の説明をしてくれ、その場で購入
- 購入は横田さん一人で決定した
- この営業担当者は、のちのクラスメソッドの事業部長
- 思わず丹下が「なぜ、現在の事業部長をやっている方が入社したんですか?」
- サーバーライセンスを販売していた営業担当者が退職し、海外をまわっているときに声をかけた
- 「出会いには恵まれています」と横田さん
丹下から質問:横田さんにはもともと共存共栄を大切にする思考があるのか?
- 「そうですね」と横田さんは即答
- 創業したころから、学んだ技術があれば、ユーザーグループをつくって発信していた
- ユーザーグループのピークにはメンバーが5,000人
- 100回、200回と勉強会も実施しながらノウハウを外に発信しつづけていた
- そのコミュニティメンバーが入社したり、仕事を紹介しあうことも
- お客様がコミュニティに参加して仕事に発展したこともあった
丹下から質問:創業1年目から5,500万円というすごい売上だったのはなぜ?
- 「チーム全員がお客様先に常駐していたのが要因」と横田さんは分析
- それが売上の安定につながっていた
- 大きな企業のお客様と直取引ができて、開発もやっていたが、このスタイルは違うなと1年間で撤退
- 売上はそのときにつくったもの
- 「いい決断ですね」と丹下
<<受託システム開発をするようになった2期目>>
- つづけて横田さんはクラスメソッド2期目について紹介
- コネはなかったがあらゆる繋がりを使って、受託システム開発をするように
- 数年間は常駐なしで、基本的には直接取引を中心に、もち帰り型のシステム開発をやっていた
- その間も、情報はいつも発信
- あらゆるコミュニティを活用して、自分達の技術を発信することは欠かさなかった
- そうすることで銀行やメーカーから声をかけてもらい、いろいろなシステム開発を受注
- 売上5億円まではいくようになった
丹下から質問:横田さんは昔から社長業は嫌いではなかったのか?
- 「商売は好きなので、嫌ではなかったです」と横田さんは回答
- 横田さんの人生観は、見聞を広めること
- 会社をつくるときも、社労士に頼まず法務局や公証人役場に通って法人登記をした
- そういう体験が横田さんは好き
- 「私は、フルアウトソーシングするタイプで真逆ですね」と丹下
- 横田さんも笑いながら「そっちの方が効率的でいいと思います」
丹下から質問:創業して数年後、従業員のフラストレーションがたまっていたと聞いたが?
- 横田さんが3期目のころを回想し、当時の状況を紹介
- 売上や従業員も増えると、会社として能力は高くなっていく
- しかし、受託のシステム開発は単価が突然2倍3倍にはならない
- 単価が10%、20%でも上がったら万々歳
- エンジニアだけの会社だったら、その分を還元すればいい
- しかし、従業員が増えていくと間接費用が増えてくる
- プロしかいない5名の会社は儲かる。それ以上儲けようと思ったら、従業員を200名以上に増やさないと利益が出ないと本で読んだ
- 「確かにそうでしたね」と横田さん
- 従業員50~60人ほどに増えたとき、みんな成績を残しているのに給料を大幅に上げられなかった
AWSの事業は、経営の大きな分かれ目
丹下からの質問:「Amazon EC2」を知ったときの感想、その当時の状況は?
- それまで横田さんはデータセンターに行ったことがなかった
- いまでこそクラスメソッドはインフラの会社に見える
- しかし当時は、会社概要にインフラや運用保守はやらないことを明記していた
- 「大変そうな仕事だからって、ありますよね」と丹下も同意
- そう言っていたのは「負け惜しみのようなところもあったんです」と横田さん
- お金や施設をもっている会社がCiscoのルータ、オラクルのデータベースを使えて、ラックにロードバランサーやいろんなアプライアンスをデプロイできる会社
- 当時、クラスメソッドはそれらを1つも買えない会社だったため、上物で戦うしかできなかった
- 横田さんは「ハードをもっている会社への憧れがあったんです」
- そのようなときにAWSが出てきて「キター」と思った
- 投資ゼロで、いきなりいろいろなハードが手に入るのが喜んだ理由
丹下からの質問:「Amazon EC2」を知ってから数年、売上に変化がなかったのはなぜか?
- 「私が『キター』と思っていても、従業員は誰も『キター』と思っていなかったんです」と笑いながら横田さんが回答
- 従業員はアプリケーションをつくる会社に入社したつもり
- 横田さんだけテンションが上がっていて、温度差がすごかった
丹下からの質問:AWSの事業が黒字化するまで、従業員をどうやって鼓舞したのか?
- 「ここも経営のわかれ目でした」と横田さんが発言
- つづけて横田さんは「従業員を説得しなかったんです」
- AWSの事業に関しては、新規採用を実施
<<ピンチとなった8期目>>
- 転換期となったのは2011年(8期目)ごろ
- その当時、クラスメソッドは飯田橋のいいオフィスに入居していた
- しかし、「半年後に資金がショートします」と税理士に言われる事態に
- はじめての縮小移転
- 少しずつ従業員が減って最終的には半分ほどに
丹下からの質問:10期目から売上が倍増したのはなぜか?
- 「開発部門がふんばってくれました」と横田さんは感謝しつつ、10期以前の状況を紹介
- クラスメソッドは開発が得意で数億円のシステムをつくることができる
- しかし、「それまでは事業が右肩上がりで伸びていくストーリーがつくれなかった」と横田さん
- そのようななかでも、開発の実力があったので粗利を月2,000万円ほど稼いでいた
- 一方で、ゼロから採用したクラウドチームが毎月2,000万円の赤字
- この状況でも部長陣が横田さんを支持
- 無料にしてまで、ひたすらクラウドの構築やコンサルをし、横田さんも自ら案件を担当していた
丹下からの質問:なぜ、クラウドの構築やコンサルを無料にしたのか?
- 「当時、クラウドはメジャーではなかったから」と無料にした理由を横田さんが説明
- 「無料でやります」と言わないと受注ができなかった
- AWSがいいもので、絶対に広がるという確信がある一方、お客様との間に2、3年のギャップが
- 従業員がAWSはいいものであると気づくのに2、3年はかかり、お客様が気づくのにはさらに2、3年を要した
- 結局足かけ5年ぐらいのギャップが発生
- 当時、新聞では「クラウド」を特集していたものの…
- クラウドファーストにする企業がまだまだ少なかった
- ここで丹下が2012年ごろのエピソードとして、AWSに置いていたSHIFTのテストツールのデータが全部消えたことを紹介
- それを横田さんが聞き「そういう企業をご支援することを、いまもずっとやっています!」
丹下からの質問:AWSのビジネスをスケールさせた要因は?
- クラスメソッドは10期目以降、売上が1.7倍成長
- 「すごいですよね」と驚きながら丹下が横田さんに上記の質問
- 「売上はすべてを癒すっていうじゃないですか」と話しはじめる横田さん
- 「このマーケットでやっていることは間違っていない」と会社の成長が従業員の自信になったことが要因
エンジニアが事業を変えられるポテンシャルをもちはじめている
丹下からの質問:インフラエンジニアは花形になったのか?
- サーバーエンジニアは大変というイメージが一般的
- クラスメソッドはその価値観を変えている
- 丹下がそう話してインフラエンジニアの地位に関して質問
- 「インフラエンジニアも花形だと思います」と横田さん
- そして「インフラに限らずサーバーのプログラムを書く人も、ユーザーインターフェースを書く人もフルスタック化している」と言及
- 現在は、ビジネスの価値を出すところまでエンジニアが関わるようになりはじめている
- 「1人のエンジニアがお客様の事業を変えられるポテンシャルをもちはじめている」と横田さん
- 現在は、そういう状況が見えはじめてきた
丹下からの質問:最近、フルスタックエンジニアの業界で技術ブレークスルーが何かあったのか?
- 「BtoBで起こることは、だいたいBtoCではじまるんですよね」と横田さんがまず返答
- UIはよくして当たり前
- さまざまなアプリケーションにおいて使い勝手が悪いとユーザーが離れる
- 同様な事象がBtoBにも当然やってくるはず
- だからこそ、フルスタックエンジニアはお客様によりよい価値を出せる
<<フロントエンドエンジニアのこれから>>
- 横田さんは、現在のフロントエンドエンジニアについても説明
- 昔、フロントエンドエンジニアの給料は安かった
- 現在、給料が上がっている
- フロントエンドがお客様に直接価値を届けられる人になりはじめている証拠
- フロントエンドの位置づけは、これからますます上がるはず
- 「インフラを扱えます」と裏側に流れた振り子がフロント側にきている
- これからもその振り子は振れていくはず
- だから、みんなフルスタックになっていかなくてはいけない
- 専門家の力を借りながら、最終的には内製に力を入れていく企業が増えていくのでは
ブログは、信頼貯金になる
丹下からの質問:細かく自社のデータを公開しているのはなぜか?
- クラスメソッドは上場をしていない
- それにも関わらず平均年収や残業時間、有給消化率などを公開している
- その理由を丹下が横田さんに質問
- 「お客様にも従業員にも安心してもらいたい」と横田さんは説明
- 上場していると外部の監査があり、一般の人の目も厳しい
- しかし、非上場でも透明性は不可欠
- クリアにしているからこそ入社してくれる人もいるし、お客様も安心して発注してくれる
丹下からの質問:クラスメソッドの技術ブログを運営するうえで意識していることは?
- ここで横田さんはブログに対する想いを言及
- クラスメソッドが書いたブログが商売になればハッピー
- もし商売にならなくても、ブログを読んで問題解決につながって生産性が上がれば、信頼貯金が貯まる
- 「お金のやりとりはなくても、クラスメソッドを信頼してくれるようになるんです」と横田さん
- 誰かがブログを読んだそのとき、発注するような仕事がなかったり、権限がなかったりする
- しかし、数年後、信頼貯金の福利が働いて発注をしてくれることが多い
- ブログは売り込むというよりは、信頼の蓄積をどうつくっていけるか
丹下からの質問:日本のDXが進むためには、何が必要か?
- まだまだレガシーな企業、経営者が日本には多い
- そこで横田さんに提言を求める丹下
- 横田さんは「これまでIT企業は分業化だったが、これからは内製化になる」
- 自分達で手を動かすユーザーが強くなっていくはず
- そこをどれだけ応援できるのかがITの専門家の役回り
- システムを受託してつくるのではなく、お客様が自ら動いたときに、それを支えるような動きが広がっていったらいい
- 「クラスメソッドはそういうポジションになれたらいいなと思っています」と横田さん
丹下からの質問:今後、ユーザー企業以外では採用がうまくいくのか?
- ユーザー企業にきたいエンジニアはたくさんいる
- 一方で、ユーザー企業ではないクラスメソッドやSHIFTのような企業の採用はどうなるのか丹下が質問
- 「全然、あると思います」と横田さんはニッコリ
- ユーザー企業にエンジニアが行った後、何年かたつと戻ってくるエンジニアは多くなるのでは
丹下からの最後の質問:最後を締めくくる一言は?
- 「SHIFTとクラスメソッドは共通点が多い」と横田さん
- SHIFTのテストはニッチ、クラスメソッドの活動もニッチ
- また売上1,000億円を両社とも目指している
- 「2社とも相性がいいので、ともにがんばっていきたいですね」と横田さんからメッセージがあり、密談、そして「89祭 2021」が無事終了!